イラストで描いたキャラクターの著作権はどうなっている

イラストで描いたキャラクターの著作権はどうなっている

イラストで描いたキャラクターの著作権は果たしてどうなっているのでしょうか。
自分で描いたキャラクターをインターネット上に上げるだけなら分かりやすいですよね。
特に問題はないと思います。

一口に著作権と言ってもその分類は多岐に渡りますが大きく分けて著作財産権と著作者人格権に分けられるでしょう。

著作財産権

著作物を使ってその使用料を受け取ることが出来る権利のことです。。
この権利は契約書等で譲渡することが可能です。
ちなみに
複製権
翻訳権
上映権
演奏権
放送権
二次的著作物の利用権
などが含まれています。

著作者人格権

その作品の思想、表現の仕方を保護するためのもの。
この権利は譲渡することが出来ません。
公表権、氏名表示権、同一性保持権などがある。

公表権

公表権とは作者の意図によって公表するための権利。
どういった形や時期などに関する権利のこと。

例えば他人の発表されていない著作物を勝手にインターネット上に上げたりすることは出来なかったりします。
要注意なのは仕事を依頼して納品した成果物も同様ということ。
つまり自分のアイコンを作ってもらっても契約していなければアイコンとして公表することは出来ないのです。

氏名表示権

これは著作者の実名、または変名を表示する権利のこと。

同一性保持権

著作物の内容を勝手に改編されない権利。
作品とは作者の意図があって制作されたものです。
その中には想いやメッセージなどが込められているのです。
それを勝手に描き変えられたらたまったもんじゃないですよね。

例えば

おとなしい女の子のキャラクターを作成したとして
そのキャラクターを第三者が高飛車なお姉さんのように描いてしまうと作者の意図と
かけ離れたキャラクターになってしまいます。

そうするのを防ぐことが出来るんですね。

また歌でも替え歌なんてありますが、これも厳密には同一性保持権を侵害しているんですね。

では自分のキャラクターはどうか?

この場合、100パーセントオリジナルの場合は自分に著作権があります。

それは作成された瞬間に発生するものです。

ということで自分に著作権があればインターネットにいつでも自由にアップロードしてみんなに見てもらうことが可能です。
Pixivにもブログにも自由に使えます。

じゃあ、同人誌とかのパロディはどうなるんだろう

ちなみに他人のキャラクターを使ったパロディは別ですよ。

え?じゃあパロディのキャラクターイラストはネットで公開したらダメなの?
という疑問が出てくると思います。

財産権の中には二次的著作物の利用権があります。
他人のキャラクターをパクってネットに上げるようなものです。
厳密に言うとアウトですね…トホホ

でも、同人誌やネットでパロディを見かけるって?
そうなんですよね。
たくさんの人達はインターネットにてパロディを公開したり中には売っている人も…
これは一体どうなのかというと。
やっぱり厳密に言えばアウトなんですね。

しかし、日本の著作権は親告罪なんです。
ここがポイント。

つまり元のキャラクターの権利を持っている権利者が何もしなければ罪として成立しないんですね。
つまり権利者が黙認している人が多いということでパロディが成り立っているわけです。
でも、申告されたらアウトなのはほぼ確実なのでそこは自己責任ですね。

過去にも色々と問題になっていますね。
キャラクターのイメージを損ねたとか、某大国のキャラクターを使用したりとか
怖いですね。

お仕事の著作権は?

ではお仕事での著作権はどうなっているのかというと。
そのお仕事の契約書次第です。

フリーランスのイラストレーターではれば依頼を受ける時に契約書を交わします。
その著作権の内容をしっかり確認しましょう。

財産権は譲渡する事が可能ですので、その内容はどうなっているのか。
また、著作者人格権の扱いはどうなっているのかなどです。

その内容次第ではもちろん断ることも可能ですし、値段交渉も必要になってきます。
また会社員の場合は大抵著作権は会社のものになる場合が多いでしょう。

フリーランスであればこの契約はかなりしっかりと考えてください。
著作権譲渡であれば追加で料金を請求するなども出来るはずです。
また、人格権を行使しない旨が含まれていれば自分では何も手出しが出来ない状態となります。

会社員の場合は仕事で制作したものは全て会社のものになりますので自分で自由に使うことは出来ません。

また、発注する側も注意しなければなりません。

発注してお金を払って作ってもらってもそれを発注者側が自由に使えるわけではありません。

ええ!?
とここで驚いている人もいるかもしれません。

つまりプログラムでも発注者側は改変も発表も出来ないんです。
それは絵でも同じこと、勝手に公表したり、自分の媒体に使用することも出来ません。

実際にはお金を払っても完全に自分の者ではないのです。
ここではお金はまったく関係ありません。
全ては契約書次第ということになります。

ですので、気軽にお金を払って作ってもらってもそれを自由に出来ないのを覚えておく必要があるでしょう。

例えばココナラなどの仲介業者などがありますが、そこでお金を払っても著作権が自動的に譲渡されるわけではありません。
制作者側に著作権があるのです。
ですので、その使用権(著作権譲渡)を追加料金などを払うオプションなどが有る場合があります。

特に個人間同士のやり取りになると著作権を知らないのもあると思いますが。
なあなあになりがちです。

大抵の場合特に問題は起こらないと思いますが、念のため商用利用する場合は契約書を交わしておいた方が良いでしょう。

まとめ

このように著作権と一口に言っても非常に多くの権利があります。
自分で使用する際には特に注意する必要はありませんので問題は起こらないですが、ここで他人が関わってくるとちょっと複雑になりますね。
特に他人が使用するときにどの程度まで使用できるかは作者側が決められることです。

ですので、少し注意する必要があるでしょう。

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