絵が上達するお題の設定の仕方

絵が上達するお題の設定の仕方

絵を上達させるよう常に努力している人達はどのように日々のお題を設定しているのでしょうか。

お題というとよくネットなどで集って開催していたりと楽しいものです。今回はそんなお題を上達という視点から考えてみてどのように設定しているかを見ていきたいと思います。

レベル

まず絵を上達させると言ってもその絵のレベルは様々です。
例えば小学生と高校生ではやはり絵のレベルが異なるのでそのお題も変わってきますよね。

ただ、今回は中学生やそれ以上の方を対象に考えてみたいと思います。

絵を上達させるためにはお題が必要?

絵を上達させるためにはお題を考える必要はあるのでしょうか?
お題といえば例えば先生から出される宿題、もしくは友人間で共有するテーマだったりします。
そしてそれを目的に絵を描いて行くわけです。

ただ、その場合どの程度成長の利にかなっているかが今回のテーマです。
成長に視点を当てているので成長がないお題はただの時間の無駄とも言えるでしょう。

例えば、「手」というお題があったとします。
最初、手というお題が出れば手について描いて行くことになるでしょう。
ただ問題なのは描き手にとってどれ程その手に知識があるのかということ。
例えばなんの手の描き方の知識がない場合は下手な上手く形のとれていない手が出来上がるでしょう。

それに対してしっかりと手の描き方を学んだ人が手を描いた場合にはある程度の成果が出ることが予想されます。

つまり前提としてその人の知識差によって出来上がる絵も変わってくるし、学習の伸び率にも影響を及ぼすのです。

よくペイントツールのアプリをインストールしたら定期的に「〜のお題」というような今日描く絵を指定されることがあります。

しかし、楽しいのはわかるのですが、それだけをただ繰り返しても上手くなれるわけではありません。
つまりお題に関しては前提としてあらかじめ学習しておいた方がその学習効果は高いのです。

例えば数学でいえば基礎を学んだ後に応用問題をやりますよね。
例えば2×2の掛け算の問題で掛け算が分からないのにいきなり解かせるという酷い先生はあまりいないかと思います。

まずは基礎を教えた後で応用問題に移行する方が自然です。
つまりお題の絵を描く場合、ある程度基礎ができていることが必要になってくるのです。

ですので最初のうちは安易にお題に飛びつくのではなく、仮にそのお題をやるにしても下調べをした上でそのお題に取り掛かる必要が出て来るでしょう。

これが初心者がお題をやる上での前提です。

絵を上達させるにはお題をどのように考えれば良いのか?

まずお題を設定するには自分のレベルを把握する必要があります。

例えばまだ顔も描けないというのであれば、そのお題は
アタリを使ったモデル人形を描くか、模写ということになりでしょう。

つまりまずは練習したのちに本番として気合を入れてモデル人形や作家さんの模写を行うのです。

そうすればお題の目的も明確になるし、その人にとって最適なお題になるのです。

中級者になって来ると

中級者になってくると性格を設定したキャラクター作成など応用問題に挑戦して行くことになります。

例えばキャラクターデザインの場合、あらかじめお題としてどういう属性のキャラクターなのか指定してあげると良いでしょう。

例えば高校生男性キャラクターとしても

俺様系
優等生
メガネをかけた学級委員長
おとなしい系
幼い系
という風にいくつもの属性があります。

そしてそれをどのように描くかはその人の過去に見た作品の引き出しなどの量によっても変わって来るでしょう。

つまり、中級者のお題に関してはある程度の自由があっても良いのです。
しかし、その目的は明確にした方が良いのは言うまでもありません。

ここまでをまとめると初心者はいきなりお題から始めるのではなくそのお題が描けるだけの基礎的な技術をまず学ぶこと。

中級者にとってはもっと応用が効いたお題にも取り組んでいくこと。
しかし、描き方で躓くようであればまた描き方を復習しながらお題に取り組む。

ということになります。

お絵かきお題の例

初心者のお題

顔を描いてもみよう
8頭身のモデル人形を描いてみよう
6頭身のモデル人形を描いてみよう
6頭身の男性キャラクターを描いてみよう
筋肉キャラクターを描いてみよう
手を描いてみよう
物を持っている手を描いてみよう
足を描いてみよう
遠近法を利用してビルを描いてみよう
下絵をクリンナップしてみよう
制服を着たキャラクターを描いてみよう
アニメ塗りでイラストを着彩しよう
などなど

という感じで学びたいもののテーマで考えてあげると分かりやすいです。
つまり学びたいものの描き方を学んでそのテストとしてお題を使うといった感じですね。
初心者系なのでやはりその大半は技術を習得するために行っていきます。

中級者のお題

男性高校生キャラクターを描いてみよう

属性の違う双子キャラクターを描いてみよう
性格を考慮したキャラクターを描いてみよう
○○の構図を利用したイラストを制作しよう
レンズ効果を活かしたイラストを作成しよう
テーマカラーを活かしてイラストを作成しよう
厚塗りでイラストを着彩しよう
水彩塗りでイラストを着彩しよう

というように中級者であればある程度自分の頭で考える内容をお題にしたり
難易度の高い技術系のお題を設定するべきなのです。

このように初心者と中級者ではこなすべきお題が異なってきます。

上級者はどういうお題が必要なのか

上級者、つまり商用で絵やイラストを作成してしまうような人達のことです。

上級者はある程度技術も習得していますし、応用も日々の絵を描く作業によりこなしてきているものです。
そんな中にあってさらに絵を上達させるためにどのyくなお題をこなしていけば良いのでしょうか。

上級者はある意味一つの道を極めている

上級者は一つのジャンルを極めているのに等しくなります。
例えばファンタジーであったり美少女キャラクターであったりイケメンキャラクターであったりメカであったり背景であったりするわけです。

これ以上を望むのであればさらに厳しい内容のお題か、ほかのジャンルのお題を設定してあげると良いです。

例えばファンタジーキャラクターを描くのは得意だけどモンスターが苦手な場合

ファンタジーという同じジャンルではありますが、さらに追求していきたいという人向けではまだ未熟なところを鍛えていく、もしくは鍛え直す必要が出てきます。

いくら仕事としてやっているという人たちであってもまだまだ苦手な部分や不得意な部分は存在するからです。

例えば先ほどのファンタジーキャラクターは描けるのにモンスターが苦手な場合はもしかしたら動物の骨格から学び直す必要も出て来るでしょう。
つまりモンスターという枠に限って言えば初心者用のお題が有効になって来るのです。

そうなれば素直にそれに従い初心者用のお題を設定してあげましょう。

モンスターで言えば
犬、ネコ科の動物の骨格、筋肉を描く
鳥の骨格、翼を描く
動物画を描く

という感じになって来るでしょう。
やはり基礎は大切だと上手い人ほど分かっているのでしっかりと学んで行くでしょう。

さて、モンスターの中級レベルのお題だと

動物を組み合わせてキメラを作る
属性ごとに動物を作り直してみる
さまざまなタイプの翼をつけてみよう
実体がないモンスターをデザインしよう
属性ごとのモンスターをデザインしよう
ドラゴンを描こう
架空のモンスターを自分なりに描こう

こういった内容になってきます。

ここまでこなせれば実際に仕事でも活用できるようになってきます。
上級者と言えどもお題を学習の工程と適切に結びつけることによって自分の成長に役立てることが可能なのです。

そのほかのジャンルを学ぶ場合

では、そのほかのジャンルを学ぶ場合上級者と言えども他ジャンルの絵をマスターすることはやはり容易ではありません。

例えばファンタジーのジャンルが得意な場合、ちょっと他ジャンルのモノを取り込むとまた世界が広がっていくのです。

例えばメカ

ファンタジーとSFのような近未来はちょっと時間軸が違いすぎることも考えられますが
やはりそこはファンタジーなのである意味自由に設定できるのでメカが登場したとしても説明できてしまう場面が多くあります。

むかしむかしの超古代文明が…
とか
とあるマッドサイエンティストが作り上げた超兵器だとか…
はたまた未来の世界からやってきたお助けロボットであったりとか…

と、言うことでやはりファンタジーだけよりもSFが描けた方が何かと便利なのです。

そこでやはり得意ではないものをいきなり描くよりも日々のお題でそれを少しづつ取り込んで行くと仕事でも役に立つという場面が増えていきます。

例えばSFのようなメカを描きたい場合

2足歩行のロボットをデザインする
飛行タイプのロボットをデザインする
合体ロボをデザインする
メカを主体としたイラストを描いてみる

ということを日々のお題の中で鍛えていくのです。

中にはあまりウケないようなデザインが出来上がるかもしれません。
でも、それはチャンスですよね。
一度失敗しておけばまた違うデザインのメカに挑戦できるのですから。

つまり試行錯誤の場としても機能するわけです。

そこでみんなからカッコイイ!とか可愛いとかウケたらしめたもの。
それを実際の仕事などの場で活用していけばさらに活躍の場が広がっていくのです。

このように上級者であれば上級者に効果があるお題を設定していくとより自分の絵の成長に活かしていくことが出来ます。

他ジャンルのお題だといっぱいありますね
美少女キャラクターを描いてみる
女性受けするカッコいいイケメンキャラクターを描いてみる
異世界の背景を描いてみる
時間軸の違う世界を描いてみる

などなど基本的なものからかなり高度なものまでそのお題には含まれてきます。

お題の内容は自由自在、友達と共有しよう

絵の練習は孤独な作業が多いものです。
しかし、お題は一人だけでやる必要は全くないのです。
例えば
趣味の同じ友人同士でお題を出し合って時間を決めて取り組むのも良いでしょう。
その場合、無謀なお題よりはその人のためになるお題を出してあげるのも一つの優しさです。無謀なお題を出しても結局仕上がらなかったりはちゃめちゃなものになってしまう恐れがあるからですね。

それに友人同士でお題を出し合うと、その手があったか!

とか
なるほど、そういうデザインもアリかも

というように新たな発見にもつながっていきます。

つまり友人同士でお題を出し合うと自分の引き出しが増えたりなどより発展していけるというメリットが産まれてくるのです。

また友人同士でお題を出し合って期限を決めると、ある意味強制的に絵を描くことにもなるので途中でやめてしまったり、というようなことになりにくいでしょう。

定期的にお題を出すことにより絵を描くことを習慣化出来るという利点まであります。
これは友人同士でやらないわけにはいかないですよね。

まとめ

ここまでお題に関して書いてきましたがいかがでしたでしょうか。
お題はただこなしているだけでは上達して行くのは難しいです。
お題をやるならしっかりと頭で考えて計画を立てて行うべきなのです。

初心者であれば初心者なりの、中級者であれば中級者なりの課題を設定してそれに取り組んでいくのです。

そしてその結果として失敗してしまっても良いのです。
お題とは試行錯誤の場でもあります。

失敗したらなぜ失敗したのかを考えましょう。
もしかしたら技術不足だったのかもしれません。
もしかしたらそのジャンルについて知らないことがあったのかも知れません。
もしかしたら別のデザインだったら上手くいっていたのかも知れません。
もしかしたら別の人のデザインを見たら次は上手く描けるようになっているかも知れません

失敗しても次にまた挑戦して少しづつでも前進していければそれだけ上達していきます。

まずは自分のステージに合わせてお題を設定して勉強していきましょう。
お題は初心者だけではなく全員が楽しめる便利なものです。

上手く活用して自分の成長に使っていきましょう。

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