絵描きやイラストレーターにフォトショップは必要か?

現在はパソコンで絵を描く環境では色んなソフトが存在します。

例えばクリップスタジオペイントプロやPROCREATEなどなど数多くが存在していますね。
そしてそれらのソフトは安価です。

例えばクリップスタジオペイントプロであればダウンロードで購入すれば5000円で購入出来てしまいます。

こうなってくるとフォトショップという選択肢を選ばないという人も多くなっています。

フォトショップはフォトプランで月額980円で利用可能です。

では今回はそのフォトショップの必要なのかどうかについて書いていきます。

フォトショップはアドビ社が出している写真加工用のソフトでしたが、それを絵を描く道具として使ってきた歴史があります。

しかし、現在のイラストレーターでは持っている人と持っていない人とに分かれるでしょう。

フォトショップが優れている点

フォトショップではCMYKのままで編集することが出来る

他のソフトと違ってフォトショップは様々なカラーモードで編集することが可能です。

例えば印刷業界でよく使用するCMYKモード

CMYKモードは実際に印刷した際にインクの色を再現したモードです。
ですので印刷物が前提の場合は基本的にこのCMYKモードを使用します。

他には
インデックスカラー(256色表示)
グレースケール(カラー情報が無いモード)
モノクロ2階調
など様々なカラーモードを使用できます。

フィルターが豊富でテクスチャ作成なども出来る

写真加工用のフォトショップは多くのフィルター機能を備えています。
これらを駆使することによって木のテクスチャや炎のテクスチャ、雷のテクスチャなど様々なイラストで使用できる素材(テクスチャ)を作成可能なのです。

また多くのプラグインが存在しており追加で機能やテクスチャを増幅することも可能です。
このフィルターを使用することによって写真などをアニメ調の背景などに加工することも出来てしまいます。

画像の加工や編集が余裕

当然ながらフォトショップの利点はまさにこれでしょう。
簡単に切り抜き、変形なども出来てしまいます。
また消したいものを想像通りに消すということも出来てしまいます。

例えば

キャラクターの長さや大きさを変えたり、うまくボカして肌をきれいに見せたり。
腕や腰を細くしたり、逆に太くしたりすることも出来ます。

またボカシにも色々な種類があります。
普通にぼかすのもありますが
剣を振ったときに出来る残像を表現できますし、また一眼レフカメラのようにぼかす被写界深度も表現可能です。
また写真を絵のような感じにぼかしたりも出来ます。

色味などの色調補正が思い通りに出来る

色味などは他のソフトでもある程度可能です。
しかし、フォトショップはその自由度がケタ違いです。

色温度の調整や色被りの表現。
また色だけを取り出すことも可能です。

レンズ効果など写真の効果を利用できる

レンズ独特の歪みであったりとか、レンズのような周辺光量落ちなども再現できます。
こういった効果を利用することで味を出すことが可能です。

こういうところはさすがに他のソフトでは真似出来ないところでしょう。

業界標準なので共同作業に向いている

例えばゲーム業界などでは分業が進んでいます。
例えば原画を書く人もいれば原画に着彩する人。
そして背景を描く人などが分かれているわけです。

一人で作業する分にはどんなソフトを利用しても良いでしょう。
しかし、多くの人が携わってくる仕事場の場合は共通のソフトで行ったほうが効率も良く全員で使い勝手を把握しているのでやりやすいです。特に会社ではフォトショップを前提にしたマニュアルもあるでしょう。

また着彩データを別の人が編集したりする場面も多くあります。
例えば静止画を動画で使用したり、キャラクターの色を変えたいという場合もあるでしょう。

ですのでどんな業界でも使われているフォトショップがないと仕事にならないという場合もあるのです。

フォトショップが苦手な分野は?

今度は逆にフォトショップが苦手な分野を見てみましょう。

線画手振れ補正は他と比べて弱いかも

線画の手振れ補正はクリップスタジオペイントプロやSAIなどに比べると弱いと思います。
線を描くなら他のソフトを検討するのも一つの手です。
しかし、フォトショップで線が引けないかというとそこまで使えないわけではありません。

クリップスタジオペイントのような3DCGモデルから絵を描き起こす

3DCGモデルから絵にしたり、線画を描き起こしたりといったことは苦手です、クリップスタジオペイントと比べると3DCGの素材も多くはありません。
3DCGの人体モデルなどを置いたり出来るなどの機能はクリップスタジオペイントに軍配が上がるでしょう。

フォトショップが必要な人は?

フォトショップが必要な人

フォトショップが必要な人は実際に仕事として絵を描いていてなおかつ、そういうフォトショップを使う会社と取引がある場合です。

そうなってくるとデータ形式などPSD(フォトショップネイティブ形式)でやり取りすることが多くなりますし、話も基本的にフォトショップを持っていることが前提で進んでいきます。

逆にフォトショップが必要ではない人は?

特に仕事として一人で完結してしまう人や、そもそも目的が仕事ではなくpixivなどで絵を公表するだけの人。

そういう場合は特にフォトショップが無くてもそこまで困らないと思います。

しかし、将来業界などで絵の仕事がしたい場合は勉強しておいた方が良いでしょう。

まとめ

このように絵描きやイラストレーターがフォトショップを利用する利点というのは実はこのように多く存在しています。

クリップスタジオペイントや他のソフトでもある程度絵は描けてしまいますが、こういった用途で使用したいのであれば
フォトショップの導入をおすすめします。

また実際に仕事をしている場合であればまずは持っておくべき標準ソフトだと思います。