お悩み相談 絵と素直に向き合うには

お悩み相談がありました。

ご相談者様
ペンネーム:のん様

ご相談内容

私は小学生の頃友達と好きなアニメのキャラを模写して、そこから絵を描くのが好きになりました。

中学生の時も好きなアニメのキャラのシーンを模写していた記憶があります。

しかし、中学生の時にSNSで自分よりも絵の上手い人がたくさんいることを知り、自分も絵が上手くなりたい、周りの人から褒められたいと思い絵の練習をしましたが、自分の絵に上達が見られず「私には絵の才能が無いんだな」と感じ、絵なんかもう描かない!と泣きながらやめようと決意しました。

しかし、時間が経つとまた絵が上手くなりたいと思い描き始めるのです。そんなことを繰り返して、最近(成人してから)また絵を描こうと資料を買ったりして、絵を描いていますが、私には描きたい絵のイメージが浮かびません。

絵を描いていて楽しいと思ったりもあまりしなくなっています。でも何故か絵を描くことに固執してしまって、私にはこれしかないと思ってしまうのです。どうしたらこんな感情に振り回されず、素直に絵と向き合うことができるのでしょうか。

回答

イラストのお悩み相談、ありがとうございます。
イラスト講師のSHIMAです。

のんさんは小学生のころから絵を描いているのですね。
そして現在では自分の感情にとらわれてしまうとのことですね。

まずSNSなど周りの人が気になるという感情ですが、やはり絵を描いている人は周りと比べてしまうという悩みは多くの人が持っている悩みです。
私が教えた方々もほとんどの人は持っています。

現在ではPixivなどのSNSによって多くの人たちが簡単に絵を発信できる環境になりましたね。

この悩みは、他人に出来るのであれば自分も出来るのではないか。いや、努力すれば出来るようになる。
という思いから来ていると思います。
そして頑張って練習しても上達が認められず自分に落胆してしまうのでしょう。

これは絵は技術ですのでどうすることも出来ない現実です。

ですが、よくよく考えてみると他の人たちと練習時間も異なれば絵を描ける環境であるかどうかも人それぞれ違うものです。
年齢も違いますし、育った環境によっても違ってきます。
学校の勉強に集中しないといけない人もいますし、仕事として絵を描いている人たちもいます。

それをひとくくりにPixivなどのSNSでは表示されています。
私も講師として多くの人たちを教えてきましたのでこのことはよくわかります。

またSNSの中にはプロの方々も多く存在しています。
つまりプロの人たちの混雑した世界の中にぽつんいるようなものです。
プロの人たちはそれでご飯を食べていますので上手いのは当然でしょう。

またSNSはPixivだけではなく、Twitterやブログなどもありますね。
そこで同級生など自分の環境に近い人もいると思います。

そこで差があるのもやはり昔から描いていたりすることが多いでしょう。
それを短期間で巻き返すのはやはり難しいものです。

プロの人たちはやはり最初から上手かったわけではなく、最初は描けなかったのです。
それを何年も中には何十年と描いている人たちもいます。

上手くなるにはまずは長い年月での自分の成長を見ていく必要があります。
短期ではどうしようもなくても、長期で見ていけば十分に上手くなることも可能ですし、そういうプロの人たちに近づいていくことも出来ます。

のんさんは以前多くの練習をされたとのことですね。
現在も描いているとは思いますが、ぜひ練習は続けて欲しいとは思います。
現在では無理でも将来的に上達していくことは可能です。

絵を練習しないとう状況であれば、将来上手くなるであろう自分の未来をも捨てているともいえなくもありません。
まずは年単位など長期でで考えて上達していく思考を持つ必要があります。

ただ、やはりいくら練習しても効果が出なければやる気が続かないというのも分かります。
そこでいくつか対処の仕方について書いてみたいと思います。

まず、この感情についての付き合い方ですが
これは自分に集中するか、他人と向き合うのかのどちらかのタイプがあると思います。

自分に集中するというのは自分より美味い絵師さんが多くいるというのをまずは認めます。
その上で憧れの絵師に近づくために描いて練習していくというものです。

これは自分に集中するので比べられる環境などのSNSは最小限にして自分からは入っていきません
この場合、基本的には自分の成長と向き合うので他の人の絵があまり気にならなくなっていきます。

つまりライバルは他人ではなく、自分だからです。
ですので、今月より来月さらに上手くなっていくことを目指します。
精神的にはそれほど波が少なくなり、安定して絵の練習が出来るようになっていきます。

ですが、ひとたび間違うと独善的な絵になってしまいますので
そうならないように目指す絵や絵師さんを参考に頑張っていくのが良いでしょう。

そしてもう一つが徹底的に他人と向き合っていく方法があります。
この場合、ライバルと切磋琢磨していくイメージを持つと分かりやすいでしょう。

他人と自分を比較してモチベーションを高められる人向きです。
これはSNSなどで他人と多くかかわりを持って、自分を追い込んで成長していきます。
絵の学校でも良いでしょう。
ですので、かなり消耗することを覚悟しなければなりませんし、精神的にも安定しない方法です。
これは趣味というよりはプロになりたい人向けのやり方です。

のんさんの場合はまずは長期での成長を考えて目標を定め自分と向き合うほうが合っているのかと思います。

また絵を描いていて楽しいと思わないとのことですが、やはり練習や周りの目を気にしていては楽しめないものです。

周りの目は気になるかもしれませんが、まずは絵で楽しむことを最優先に考えると良いです。
周りはそれほどあなたという存在を意識してはいないと考えると楽になるでしょう。
そして、同人活動などただ楽しむために絵を描くのも良いと思います。
私も周りの目をあまり気にせずブログを書いたり、Youtube動画を作成したりしています。

また固執してしまうのは絵描きのサガというものです。
こればかりはなかなか難しいですね。
私も固執してしまう傾向は強いのでみなさんそうなのではないでしょうか。

絵のイメージというのが浮かばないとのことですが、これはまだ自分の絵柄が分からないということでしょうか。
また、描きたい絵のイメージが出来ずに描きだすことができないということかな、とも思います。

絵柄に関しては自分と感性の近い絵師さんを探して参考にするのが良いと思います。
描きたい絵のイメージが出来ないのであれば、それはまだ絵の構図などの引き出しが少ないからだと思います。
構図の勉強をしながら好きなジャンルの絵の構図を模写してみると良いです。

いろいろな葛藤はあるとは思います。
上達というのも一つの指標ですが、それだけではなく自分なりに絵を楽しむためのリハビリをしていく必要もあると思います。
昔は純粋に楽しめていたと思いますので、現在大人になっても楽しめる方法を模索していってみてくださいね。

頑張ってみてください。

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