空の画角
空を描くとき、まずはじめに考えることは何でしょうか?
時間帯でしょうか?雲の形でしょうか?それとも配置でしょうか?
なかなか空を描くと言っても色々な空が思い浮かびます。
壮大な空をイメージすることもあれば、面白い形の雲を切り取ったような空などもありますね。
では、そんな空を描くときにはじめに何を考える必要があるのでしょうか。
描き始めるにはキャラクターと背景のバランスやテーマなども考える必要もありますが、レンズの画角も考える必要があります。
空の画角
カメラで風景を移すときにレンズを選択します。
レンズが無ければカメラで風景を移すことは出来ません。
ですのでどうしてもレンズを考慮しなくてはなりません。
人間の目にも水晶体というレンズがあります。
レンズの画角を考慮して空を撮影することは、そのまま空を描くという技術にも活かすことが出来ます。
今回は空の画角のお話です。
レンズの種類
レンズには基本的に標準、広角、望遠があります。
このレンズの種類によって空の写り方がまるで変わってきます。
広角レンズ
広角レンズでは広い範囲を移すことの出来るレンズ。
広い範囲が写るので左右の消失点が近くなります。
そのために多くの雲が写りドラマチックな演出をすることが出来ます。
雲の形が樽型に歪んでいます。
よくあるのが月の周りを雲が囲んでいるような空でしょうか。
このように描きたい時は広角レンズを使用するのが良いです。
広角レンズの場合は左右の消失点がフレームに対して近くなります。
ですのでパースがきつくなる描写になるんですね。
確かにカッコイイ感じに描くことは可能ですが、超広角レンズだと人間の見える範囲を超えているので多用すると目が疲れてしまいます。
多用のしすぎは禁物です。
例えばアニメや映画の背景がすべて広角レンズだと酔ってしまうでしょう。
標準レンズ
標準レンズは人間の見た目に最も近いので無理なパースはかかりません。
ですので、自然に見ることが出来ます。
このような写真もあまり違和感のない雲の形をしていますね。
標準レンズでは2点の消失点がほどよい距離にあります。
ですのでパースのかかり方もゆるやかです。
望遠レンズ
望遠レンズではフレームに対して左右の消失点が離れるのでパースがあまりかかりません。
そのために遠近感が消失し、狭い範囲しか写せません。
しかし、主題をはっきりさせることができるため印象的なシーンを演出することが可能です。
特に映画やアニメでもよく使われるレンズですね。
2点の焦点距離はかなり離れます。
ですので奥行き感が感じられなくなります。
これで描写するにはかなりの構図力が必要になってくるでしょう。
注意点
キャラクターとレンズが一致しない
キャラクターが標準レンズで空が超広角だとやはり違和感が出てしまいます。
ですので最初描き始める前の段階やラフ画に段階で使用するレンズの種類を考えておくと良いでしょう。
キャラクターが広角であれば空や背景も広角にしてあげるなど、レンズの種類を考えてみてください。
キャラクターが望遠なら背景も望遠にしてあげる。
といった感じにです。
そうすると違和感のない画面を作成することが出来ます。
基本的には近くから見ているのが広角レンズ、遠くから見ているのが望遠レンズ、と考えることも可能です。
キャラクターを近くから見ているように書いているのであれば背景を広角レンズにしたりすると違和感が無くなります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
一口に空といってもその描き方はカメラのレンズを勉強することとまったく同じです。
まずは絵を描き始める最初のラフ段階でどのレンズを使用するのかを考えてから取り組むと良いでしょう。
またレンズの種類が良く分からないといったこともあるかも知れません。
実際にカメラで撮影するとその感覚をつかむことが出来るようになっていきます。
練習のためにもカメラが一台あると良いですね。
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