イラストや漫画を描くときにミリペンって使用すると思います。
中にはミリペンのみで漫画を仕上げてしまう人もいますし、イラストをアナログで描く際にもミリペンってよく使用すると思います。
そんなミリペンは各社からかなりの数が出ていてどれを使えば良いのか分からない。
という人も多いと思います。
全部買って比べるのもお金がかかるし。
とりあえず有名メーカーの物を買っとくか、と思って買ってしまってもいざ使ってみるとしっくりこない。なんてことも…
ということで私が代わりに買ってみましたよ。ミリペン。
目次
ミリペンとは
ミリペンとはペン先がミリ単位で決まっていて線の強弱というよりは一定の太さで描くことができるペンのことです。
ドローイングペンとか製図ペンとか呼ばれています。
Gペンと比べると慣れやすく線も引きやすいので多くの漫画家やイラストレーターが愛用しているペン、それがミリペンです。
ミリペンはミリ単位で選ぶことが出来るのも特徴です。
細いものから順に行くと
0.03mm
0.05mm
0.1mm
0.2mm
0.3mm
0.5mm
0.8mm
1.0mm
2.0mm
3.0mm
5.0mm
という感じで太さをかなり細かく選ぶことが出来ます。
ちなみにスタンダードなのは0.05mm、0.1mmあたりになってくるでしょう。
購入
どれを買っていいか分からなければ全部買ってしまえばいいい。
ということで画材屋さんへ行って買ってきました。
こんな感じで全部で12本あります。
今回購入したものを紹介していきます。
コピックマルチライナー
あのアルコールマーカーのコピックを出しているメーカー.Tooのミリペン。
コピック専用として開発されたミリペンがこのマルチライナー。
コピックににじまないのが特徴(本当か?)で耐水性の顔料インクを使用しています。
色もセピアやレッド、ブルーなど幅広く出ています。
特に使う頻度が高いのはブラックとセピアになります。
ピグマ ミクロン PIGMA MICRON
サクラクレパスから出ているピグマのミクロン。
耐水性のミリペンです。
日本では海外からの輸入品として入手出来ます。
海外では漫画用ペンとしてかなりの高評価を得ているペン。
果たしてその実力はいかがでしょうか。
ステッドラー ピグメントライナー STAEDTLER pigment liner
あのドイツの筆記用具メーカーのステッドラーが出しているミリペン。
それがこのピグメントライナー。
18時間キャップオフというキャップを閉め忘れても大丈夫な設計になっています。
すげぇ。
水性顔料系インクを使用。
耐水性で水彩などにも使用可能です。
Artline
売っていたので買ってみました。
ZIG MANGAKA
漫画用品を制作している呉竹が出しているミリペン。
水性顔料インキを使用していてアルコールマーカを上から塗ってもにじみにくいという特徴があります。
Uni Pin
あの有名な筆記用具メーカー、ユニが出しているミリペン
耐水性耐光性のマーカーのため完全に乾いた後は水でもにじみませんし日に当てていても色褪せにくい特徴があります。
マービー フォードローイング MARVY For DRAWING
耐水性の水性顔料インクのミリペンです。
SHINHAN TOUCH LINER
SHINHAN Artシンハンアートが出しているミリペン。
シンハンアートとは韓国のメーカーで操業48年以上の歴史がある画材メーカーです。
日本のコピックの韓国版ともいうべきTOUSHというアルコールマーカーも出しています。
いわゆるコピックマルチライナーの位置づけ的製品。それがSHINHAN TOUCH LINERというところでしょう。
さあ、その実力はいかに!
では、まずそれぞれ線を引いてみました。
今回はスタンダードである0.1mmですべて揃えてみました。
ですので太さ的には全部平等です。そして紙はキャンソン紙を使用しています。
やはり線はミリペンで一番大切な部分ですからね。
こんな感じで引いてみましたよ。
線の総評
コピックマルチライナーは可もなく不可もなくと言ったところでしょうか。
特に引きにくいわけでもないです。ただし素早く引くと途切れる感じがあるので注意が必要でしょう。他のミリペンよりは線が若干細く出る感じがします。
そしてピグマミクロンは比較的太く線が出る印象です。それにインクも濃く出てかなり線を引きやすいですね。素早く引いても安定して描くことが可能です。
アートラインも引きやすいし、かすれにくい感じです。Uni Pinもかなり良い感じですね。
引きやすさ順でいえば
ピグマミクロン
Uni Pin
甲乙つけがたい引きやすさです。
一番使えなさそうなのがマービーです。
これは太さが変わってしまうことと抜きに●が出やのでかなり特殊な使い方をしないかぎり今のところ最低の評価です。
ごめんなさいこれは買わないほうがいいかも。
という感じになりました。
ではザカザカ描いてみるとどうでしょうか。
やはりピグマミクロンはかなりインクの出が良好でハッキリと出ています。
Uniも似た傾向です。
コピックマルチライナーとZIG MANGAKAとTOUCHは似ていますね。
ArtLINE、マービーはそこまでおかしくは見えません。
キャンソン紙の今回の線の総評です。
インクの出やすさ | 線の太さ | 線の綺麗さ | 素早く引くと | |
COPIC マルチライナー | 良い | 普通 | 普通 | 少しかすれる |
ピグマ ミクロン | 非常に良い | 太い | 綺麗 | 割と安定 |
ステッドラー ピグメントライナー | 良い | 普通 | 普通 | かなりかすれる |
Artline | 非常に良い | 普通 | 普通 | 割と安定 |
ZIG MANGAKA | 良い | 太い | 普通 | 割と安定 |
マービー フォードローイング | 途中は出が悪い | 太い | 汚い | かなりかすれる |
SHINHAN TOUCH LINER | 良い | 普通 | 普通 | 割と安定 |
という結果になりました。
キャンソン紙ですので漫画原稿用紙などではまた結果が変わるかもしれません。
またテストしたいと思います。
これはあくまで私の主観ですので人それぞれ違うことはここで申しあげておきます。
よく使う茶色系は要注意だ!
まさかここまで差が出るとは思いませんでした。
まさかここまで…
イラストで良く使用するセピアや茶色系の色も比べてみました。
それがこれです。
コピックマルチライナーは明るめに出ています。
一番明るいのはシンハンアートのTOUCHです。
ここまで明るいと使いどころを選びそうですね。
その次にZIG MANGAKAが濃く出ています。
これはかなり汎用性が高そうです。
一番暗めに出るのはPIGMAですね。黒に割と近い茶色と言ったところですね。
ここまで差が出ると一概に有名メーカーだからと言ってその茶色を使うのはちょっと微妙ですね。
かなり差があるので絵の目的やジャンルで選んだ方が良いと思います。
つまり全部買っとけということですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
一概にミリペンといっても多くの種類が各メーカーから出ています。
しかし絵を描いていてもすべてのメーカーを考えて描いているわけではないと思います。
しかし、その描き心地は意外と差があるようです。
ぜひ自分にぴったりのミリペンを探してみてくださいね。