ペン入れより迷い線のあるラフ画の方が上手く見える

ペン入れより迷い線のあるラフ画の方が上手く見える

迷い線が上手く見える

絵を描いてそこからさらにペン入れするとなぜか前描いたラフの方が上手く見えたりすることってあると思います。

実は結論から言うとペン入れした方が上手く見えるはずです。
なぜなら間違った線を全て消して整理しているのでペン入れをした方が上手く見えることの方が普通なのです。
というか商品レベルだと迷い線があると商品にならないですよね。

ではなぜ迷い線があるラフの方が上手く見えてしまうのか

情報量が多い

ラフ画だといっぱい線が入っているのでその分情報量が多くなります。
基本的に静止画は情報量が増えると上手く見えるものです。
つまり服や小物のディテールは描き込めば描き込むほど上手く見えるわけです。

例えばキャラクターでも髪の毛の情報量やアクセサリーの情報量を増やしてあげると上手く見えることが多くなります。

つまり、ラフ画も線が多いので上手く見えてしまうのです。
ですがこれは根本的にイラストとして成立させるためには整理された線で上手く見せられるようにならなくてはなりません。

目が正解の線を自動的に拾い上げている

ラフ画って線がいっぱいあったり太かったりします。
そういう状態ですのでどこかで正解の線が引けていることになります。
つまり数撃ちゃ当たる状態になっています。

そしてその正解の線を脳が勝手に拾い上げている。
自分が描いている絵なので当然です。
だから上手く見えるんですね。

つまりペン入れした後に下手に見えるのであればそれは正しい線をしっかり描けていないことになるでしょう。

体の流れなど勢いがある

ラフ画の場合はその描き方に慣れているのでのびのびと描けます。
そして思い通りに掛けているのでキャラクターに動きがあり、躍動感があったりします。
逆に言うとペン入れに慣れていないために自分の良さを活かしきれていないとも言えます。
勢いを殺しているんですね。

ペン入れと気構えてしまったり、元の線を正確に再現しようとして勢いが無くなってしまうんです。

慣れればどれが良い線でどう描けば良いのか分かるようになっていきます。

目が慣れている

ラフ画に目が慣れてしまっていて上手く見えていたと言う場合。
ペン入れをして本来の絵になった時に初めて自分の下手さ加減に気づくと言うものです。
これは見慣れているものほど欠点が分かりづらくなる現象です。

ずっと自分の絵を見て描いているのでいつのまにか慣れてしまっているんですね。
翌朝見て愕然とするのもこれと同じ現象です。

なるべく客観的に見るために左右反転、時間をずらして確認するなどをやるのも1つの方法です。
これは意外と多いんじゃないかと思います。

ペン入れ自体が下手

ペン入れ自体が下手な場合があります。
ペン入れは正しい線を自分で選んで引けなければなりません。また綺麗なのはもちろんのこと、場合によっては線の強弱もつけることも必要になって来ます。
ただし正しい線を選んで綺麗な線が引ければ大抵間違いはないでしょう。

それと全体を見てバランスを取ることも必要です。
あるところが太くてあるところが細かったりするとそれは全体を見ていないことになるので修正の必要があります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
ラフ画からペン入れをした場合。下手に見えてしまうことは誰しもあることです。

しかしそれはまだペン入れをの技術が未熟な部分も大きいでしょう。
ラフ画はいつも描いているので比較的書き慣れていますが、ペン入れはあまり経験がなく難しいと思うかも知れません。

やり方としてはクリップスタジオのラスタレイヤーを使うならGペンなどで描くと良いです。
そして上手く引けなかったらCarl + Zで戻ると良いでしょう。
そして何回も引いて納得のできる線が出来たらそれで決定してあげると良いです。

はみ出しても消しゴムで消せるので線が重なっても気にせず引き抜くことをお勧めしますよ。

またベクタレイヤーを使って太さや位置を後々修正していく方法もあります。
ぜひ何回も練習してペン入れを上達させてくださいね。